2014年12月15日月曜日

ブログ移転のお知らせ


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2014年12月8日月曜日

前向きに着台デビューを迎えるには?~壁にぶつかった時こそ、自分を成長させるチャンス!

● 研修に行きたくない…うまく壁を乗り越えられない…

例えば、コールセンターにコミュニケーターとして入社して導入研修を受ける。限られた期間で知識を覚えたり、応対の練習をしなければならない。これをパスしないと着台はできない。
しかし、なかなか思うように行かない。一緒に取り組んでいる仲間の中には、スイスイと何の苦もなくやっているように見える人も多い。徐々に【自分だけが落ちこぼれていくのではないか】という不安がよぎる。しかし、必死になればなるほど焦ってうまくいかない。どんどん負のサイクルに入ってしまって出口が見つからなくなる。プライドも傷つく。SVに心配してもらっても、結局は自分で脱出するしかない。でも、やる気が失せていく。ふと、”もう辞めようかな…””もっと他に自分に合うところがあるかもしれないし、ここは向かないのでは…”という気持ちになる。すると研修に行くのも嫌になる。そう、誰もハッピーにならない状況に陥っていくケースである。
あなたなら、こういう状況に陥ってしまったらどうするだろうか?



● 導入研修で得られること


私は4月になると新入社員研修を担当させていただく機会が多いが、その際、常に思うことがある。それは、学生時代、それなりに自信を持って活動してきた人達だが、いざ社会に出るにあたり、誰でも簡単にできそうな正しい敬語の使い回しがうまくできず、徐々に自信を失いかけていく場面。実は、その時一人一人がどういう言動をとるか、それが入社後のその人達の成長スピードに相当影響を与えるということである。
もちろん指導する側としては、特に障害もなくスイスイと全てを習得してもらえれば、効率もいいし、楽でもある。しかし、だからといって、入社後その人が全く壁にぶつからないということは、おそらくあり得ない。むしろ導入研修で最も学んで欲しいのは、【問題にぶつかったときにどういう対応をするか】ということである。そこにその人の考え方が出る。


  1. いろいろともっともらしい言い訳を見つけながら、苦しいことから上手に逃げることを考える人(自分の弱さを合理化することに知恵をしっかり使う人)
  2. あえて自分からは相談せず、自分一人で抱え込んで、効率の悪いやり方に固執する人
  3. 周りに愚痴ばかり言い始め、投げやりな態度を見せる人
色々である。
最初はそのまま見守る。しかし、時間の経過と共に、”それでは問題が一向に解決しない”ことに各人が気づき始める。そこまでは忍耐である。
ただ、最終的に行き詰まった新入社員が大きく脱皮する瞬間がある。試行錯誤の上、どうにもならず、これまでのプライドを捨てて素直な心で失敗から学び、次に活かそうと考えを転換させる瞬間である。
あえて「私の悪いところを指摘して」と仲間に話しかける。仲間も一緒に解決策を考える。その中で、繰り返し新しいやり方を試す。失敗しながらも諦めずに励まし合いながら成果を狙う。その必死な姿勢は周りを動かす。時に、その真摯な姿勢は美しいとさえ映る。そして最後にテストに合格した時は、お互いに最初微妙に存在した警戒心や、ライバル心、そして何より羞恥心は、一体感・達成の喜び、醍醐味にみごとに昇華されていく。それは仲間が我がことのように喜び合う姿からも伝わってくる。



● 自分の殻にこもっていませんか?

殻にこもる個人プレーからチームプレーへ、仲間を信じて自分の弱さをさらす、だからこそ、そこから今まで得られなかった素晴らしい知恵やパワーをもらえる。それこそが仕事をしていく上で必須のスキルではないだろうか。
そういう環境を作り出すかどうかも、結局は”自分自身”であり、周りはそれを助けることしかできない。自分で選択したステージで楽しく仕事をするためには、「問題のない仕事も人生もない。ぶつかる問題は自分自身を成長させるありがたいプロセス」と捉えて、自分の価値を高めるチャンスにしてみてはどうだろうか。




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2014年11月26日水曜日

応対を上手にリードするコツ ~立ち上がりで「イエス、イエス」のリズムを意識的に創り出していますか?~

●お客様との心理的距離を縮めるには

よく、商談の場面や初対面の際には、相手との心理的な距離を縮めるためにも、”いきなり本題から入らず、【世間話】が大切”と言われる。
しかし、世間話と言われても、何をどう切り出したら良いかわからない、と苦手意識を持ってしまう人も多い。焦ってぎこちなく話すことで、よけいに気まずい空気が流れてしまったという経験を持っている人もいるのではないだろうか?
私も以前そうだった。特に、自分が苦手とする年代やタイプの人こそ、世間話でほぐそうと無理すればするほど、話が弾まない。次第に「やっぱり余計なことはやめておこう」と諦めてしまった。一方、世代も近く、話しやすい人に対しては、自然に世間話をして会話が弾んでいる自分に気づく。表情もリラックスし、心もさらにほぐれていく。いったいこの違いは何だろうか?

実は、世間話をする目的をシンプルに凝縮すると、『いかに早い段階で相手から【小さなイエス】を引き出すか』にある。つまり、人間は、「そうですね」「はい」「そうそう」「私もそう思うんです」「ですよね」…という肯定的なイエスの反応を繰り返すことで、共感性が生まれ、徐々に相手との心理的な距離が縮まっていくのである。そうすることで、最終的に「大きなイエス」、つまり「あなたの考えには同意できる」「あなたの提案を受け入れてもいい」という心理を引き出しやすくなるのである。

翻ってみると、もともと共感性が高く気の合う人とは、自然と「イエス、イエス」のリズムが生まれているが、「もしかしたら、この人は考え方が違うかもしれない」「受けいれてもらいにくいのでは・・・」という心配を抱いている人に対しては、ボールの投げ方を工夫しないと「そうでしょうか、私はそう思いません」というノーの反応が出てきやすい。その反応を怖れて、下手に話を切り出せないと思ってしまうのである。





●小さなイエスを引き出すために


実際、人が最も自然に行っている世間話のテーマとしては、「今日も暑いですね」などの天気の話が多い。これは単純に「そうですね」というイエスの反応が返ってきやすいからといえる。さらに続けるとなると、「この暑さは続くようですね」(ええ)「こう暑いと大変ですよね」(そうだね)という展開で、イエス、イエスのリズムになる。それを意識的にリードすることで、早い段階で心を開かせることができる。私もそれを知ってからは、緊張する場面でこそ、意識的に本題ではなく、天気の話などで「イエス」を引き出すようにトライしてみた。すると、意外に相手から返ってくる小さなイエスが嬉しくて、さらにボールを投げる、という会話のキャッチボールが自然とできるようになった。且つ、それはその後の話の流れにとってかなり影響を及ぼすことも実感している。

では、電話応対で考えるとどうだろうか?大半のコールセンターではオープニングのスクリプトが決まっていると思うが、私が特に大切だと感じるのは「復唱」である。「●●様ですね。」「お電話番号は~でよろしいでしょうか?」…これらは単に聞き間違いをなくすためだけでなく、重要なイエスを積み上げるための流れである。その上で、「本日は~に関してお知りになりたいということでお電話いただいたのですね。ありがとうございます。」「~が届いていないと言うことで、ご迷惑をおかけしていると言うことですね。申し訳ございません。」というと、「そうそう、そういうことだよ。」という大きなイエスが引き出しやすい。それだけお客様はこちらを受けて入れてくれているという合図と言える。
また、「~させていただきます。」と一方的に言うよりも、「~させていただいてよろしいでしょうか?」と投げかけた方が、「はい、どうぞ」というイエスの反応になりやすい。

小さなことのようだが、こういう工夫を積み上げることで、上手にリードできるようになっていく。応対スクリプトをただ機械的に読み上げるのではなく、その背景を正しく理解して上手に使えるようになることで、最終的にはお客様に寄り添う応対に繋がっていくのである。


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2014年11月17日月曜日

「SVによって言うことが違うので、混乱してしまいます!」~コミュニケーター定着にとって重要な安心感の醸成~



安心感の重要性

人間の欲求の次元はいろいろあるが、ベースとなるのは「安心感」である。安心感とは、コミュニケーターの立場で言い換えると、「こうやっていれば問題がない(失敗しない、叱られない、評価される)」という感覚である。それが崩れてしまうと、仕事をしつつも

失敗する・叱られるのではないかという不安落ち着き・集中力が保てないミスをしがちさらに不安…消極的、あるいは自信を喪失するセンターに行きたくない、辞めたい…

という心理サイクルに陥ってしまい離職につながる事もしばしばである。

ゆえに、SVとして前向きに仕事に取り組んでもらえるコミュニケーターを育成したければ、まずは何より《このことをしっかりやっていれば、叱られたり、評価が下がったり、辞めさせられることはないんだという安心感》を醸成することが必須である。では、そのために何が必要なのだろうか

大切なことは以下の2つである。



安心感を醸成するには

(1)「許すことと許さないこと」を明確に示す。

例えば、「遅刻を○回すると評価が~になる」「以上の結果が出れば評価が~になる」「毎朝周知される~を正しく実行していないとSVから注意される」等々、できるだけ曖昧にせず、客観的に誰もが認識できるような示し方で基準を示すことが重要である。



(2)示したことを公平に徹底する。

示した基準をもとに、コミュニケーターが「だから~しよう」と自律的に行動してもらえるようにするには、示したルールが守られているかどうかを客観的にチェックし、きちんと公平な対応をすることが必須である。それがあってこそ、最終的に安心感につながる。

例えば、コミュニケーターが古いバージョンのマニュアル通りに受け答えし、SVから「朝礼でその文言は改訂されたことは伝えましたよね。きちんと差し替えて、新しいマニュアルに沿って対応してください。」と注意されたとする。その後、自分よりもベテランのコミュニケーターが同じように古いままの対応をしているのをSVが見ているのに何も指摘をしないと、《あの人は許されて私は許されないっておかしいのでは?》という気持ちになる。新しいマニュアルに沿った対応云々よりも、不公平という感覚が強く残る。

あるいは、「SVからこういう場合は~して下さいと指示されたのでその通りやっていたら、別のSVからそのやり方はおかしいと指摘される」というケースもある。すると、《どっちが正しいの》という疑問だけでなく、《言われたとおりやっただけなのに…》《私が悪いの?》という気持ちが残る。もちろんその場でコミュニケーターがそういう気持ちをきちんと発信してくれれば、SVもコミュニケーターの不安や不満に気づいて対処できるのだが、忙しいコールセンターでは、しばしばコミュニケーターはその言葉を飲み込んで「あ、すいません。気をつけます。」で終わっていくことも多い。それによって、表面的には問題にならなくても、コミュニケーターの心の中の「何に基づいてやるのが正しいのか?」という疑問は残ったままである。そこで、一番聞きやすいのはコミュニケーター同士。休憩室などで《どっちが正しいの?》と聞いてみる。すると、これまたコミュニケーターによって「私はこう言われた」がバラバラに出てくる。それが最終的に、「正しいことをしっかり教えてもくれないのに叱られるのは私たち」という被害者的な意識をSVの見えないところで派生させていくことになりかねない。



「なぜ私だけ?」「SVによって言うことが違う!」という不信感・混乱を回避するには?

これまでは少しでもそういう行き違いを防ぐために、SV同志の認識のすりあわせが大切とされてきた。もちろん情報を扱う分、SV同志の情報共有会議は重要である。しかし、おそらくどれだけの時間をかけて会議をしても、100%皆が全く同じ指示を出せるようにはならないおそれがある。なぜなら、SVも入れ替わっていくし、ルールも頻繁に変わる。指示の出し方もその場その場の状況によって言い方も変わらざるを得ないからである。そして何より受け止める側のコミュニケーターのフィルターも多様だからである。
重要なのは「コミュニケーターが安心感、ひいては信頼感を持って働ける環境づくり」である。ゆえに、コミュニケーターが示された基準対して、おかしいな””納得いかない””不公平だと思った時こそが、SVが問題に気づく最大のチャンスであり、それをきちんと発信してもらう関係づくりこそが、問題を未然に防ぐことになる。その際、ネックになるのは、SVの「コミュニケーターは言われたことを言われたとおりにやってくれればいい」「いちいちコミュニケーターの言うことに耳を傾けていたら業務が回らない」「コミュニケーターは何かを言わせたら、勝手なことや権利主張ばかりする」という考え方である。それに気づくと、当然コミュニケーターも《下手に波風を立てるとよけい不安定になる》と察知して口を閉ざす。確かに一方的な権利主張をしてくるコミュニケーターも中にはいるかもしれない。しかし、それも問題に気づくきっかけであり、その中に自分たちを見直す部分があるかもしれない。



これからの時代は、上下関係というより、それぞれがお互いに自分の役割を担いながら価値を共に創造していくパートナーであり、自分たちが見落としがちな情報を早めに拾うほど、問題が未然に防げて、より良い結果が出やすいということを、マネージャーとSV間でしっかり確認し合うこと。それが実は近道ではないだろうか。


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2014年10月21日火曜日

どうせ私は大勢いるコミュニケーターの中の一人にすぎない?!~ポジティブな発想に切り替えるコーチングとは~



コールセンター研修等を通じてコミュニケーターさんと話している際、よく耳にする言葉の一つに「どうせ…」というキーワードがある。
  • どうせパートですから… 
  • どうせ短時間ですから 
  • どうせ大勢いる中の一人にすぎませんから 
  • どうせ歳ですから

この便利な「どうせ」という言葉、どういう意味をもっているのだろうか。大辞林に興味深い解説があった。
  1. ある状態や結果を、初めから定まったものとして認める気持ちを表す。いずれにしても。しょせん。「-負けるにきまってる」「-ろくな物は作れないだろう」 →〔多く投げやりなあきらめや、軽蔑の気持ちを込めて使う〕
  2. ある事態を受け入れるしかないのなら、むしろその機会を積極的に利用しようとするさま。いっそ。「-作るならいいものを作ろう」 「-なら三人分作ろう」 「-のことだから、頂上まで行ってみよう」
すなわち、「どうせ~ですから」と認識していることよりも、むしろ重要なのはその言葉の後に続く「…」の中身である。つまり、「どうせパートで短時間勤務ですから、(いっそ)集中力を持ってこの4時間を思いっきり燃焼しよう!」と考えることもできるということである。また、「どうせ大勢いる中の一人に過ぎないのだから、(いっそ)失敗をあれこれ怖れすぎず、いろいろチャレンジしてみよう!(もし、少数精鋭であれば、おそらく注目度が高く、失敗も許されないだろうから)」と考えてみるのも一つであるということを意味する。


私自身、そういう考え方を、昔自分が仕事で腐っていた時に先輩から教わった。当時、当たり前のように職場でネガティブ発言をまき散らしていると、先輩はボールを拾うように、私の言葉をオモシロそうに拾っていくのである。例えば、「どうせあの人のようにはうまくできない…」とつぶやくと、「だから?」とすかさず合いの手を入れてくる。とっさのことで言葉に詰まっていると、「どうせうまくできないなら、人の目を気にせず好きにやって失敗すればいい。」とつなげていくのである。その一言で、すっと気持ちが楽になり、「人と比べるのではなく、自分らしくやってみようか!」という気分になったことを覚えている。

 コミュニケーターさんはPCに向かって仕事をしながら、心の中ではその都度様々な言葉を発している。中には知らず知らずネガティブなつぶやきが多くなり、自分自身で出口が見つからなくなる人もいる。そんな時にSVとの対話があったりする。するとつい、「でも…だってどうせ」という言葉が口をついて出てしまうこともある。それに対して、「そんなことはない、前向きに考えましょう!」と(コミュニケーターさんにとっては反論・説得されたり、「このコミュニケーターさんはいつもこんなネガティブ発言ばかりで困るな」という顔をされてしまうと、ますます自分の殻にこもってしまうことになりかねない。むしろあまり気構えず、ネガティブな発言に対しても、明るく「だから?」「だから何?」と興味を持ってその後の言葉を引き出したり、「だから~と言えない?どうかな?」と異なる視点で発想してみるように促してみるのも、大切なコーチングではないだろうか。 

ただし、そのためにはSVとして自分自身が前向きに発想する癖をつけていなければならない。人によってはそれが難しいと感じるかもしれない。しかし、考え方の癖はトレーニングである。リーダーとは個別スキルだけでなく、そういう人間的側面の成長を期待されている存在であるといえる。

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